「ゲームの骨組みができましたよ」

「どれどれ……」

ぽちぽちぽち……

「いい感じに動いてるじゃないか！」

「そんなことよりも、今のバランスだと
　日数が全く足りませんよ」

「日数？」

「繭子の○○○を○○するのに、
　この日数だと不足しているという意味です」

「うぅむ……調整が必要のようだね。
　このポイントを少し下げて、範囲も少し修正しようか」

「おおーい。
　そろそろ次の原画指定を頼むＺＥ」

「こっちも残りの背景指定をお願いするなりよ」

「…………」

「気のせいだろうか？
　何だか、とても忙しい気が……」

「ナベさん。
　もう一度確認するけど、うちの企画は
　優先順位が一番低いんだよね？」

「はい、そうです」

「ということは、一番最後に発売されるという
　意味だよね？」

「…………」

「てへ」

バキィ！

「笑ってごまかすんじゃない！
　何だかジワジワと追い込まれている
　気がしてならないんだけど！」

「まあまあ、風麟さん。
　古介がセレクトしたＡＶ（アニマルビデオ）でも観て、
　気持ちを落ち着かせてください」

「それは、ちょっと……」

「アレ？」

「さて今回は、コメントに寄せられた
　皆様からのご質問に、
　いくつかお答えしたい思います」

「久しぶりのＱ＆Ａか」

「みんなが思っている疑問に、
　風麟が答えるなりよ！」

「では、ａさんのご質問です」

『本当にNTRは無いんですよね？信じていいんですよね？』

「こほん……」

「もちろん、信じていただいて構いません！
　寝取られはありません！
　この目を見てください！」

「だから、糸目で何も見えませんって！」

「スピンオフも出しません。
　続編も出ません。
　これっきりの企画です」

「ちょ、そこまで言い切っていいのかＹＯ！？」

「純愛物語ですからね。
　これで完結するので、余計な尾ひれは付けません」

「続いて、٩(๑`^´๑)۶さんのご質問です」

『この時代背景では避妊具の扱いはどうなっているのだろうか』

「見た目はこんなですが、中身はファンタジー設定なので、
　普通に避妊具は存在しています」

「ゴム描写もばっちりありますので、
　ご期待ください！」

「さすが風麟ワールドですね！
　もはや、誰にも理解できｎ」

バキィ！

「よりいやらしくするために、
　あえて現実から離れることも必要なんだ！
　おいらが求めるのは、リアルじゃなくてエロスなんだよ！」

「おかげで背景の設定を理解するのが大変なりよ！
　とっとと指定をよこすなり！」

「うっ！？」

「すみません……色々と立て込んでまして……」

「だが、こんな訳のわからん企画でも、
　こうして応援してくださるユーザーさんがいるのは、
　ホントにありがたいＺＥ」

「そのとおりです！
　皆様の応援コメントが、何よりも励みになります！
　本当にありがとうございます！」

「ボクには全く理解できませんが、
　きっと何かあるのでしょうね」

「あ、自分は好きですよ。風麟ゲー」

「いや、お前の場合は、何でも好きだろ」

「同意せざるを得ないなり」

「ハッ！？　それは私の台詞……！」

「最後に、大阪府在住のアニマルこすけさんからの
　お便りです」

『次こそは動物が主人公のゲームをお願いします。
　でないと、背景がどうなっても知りませんよ』

「…………」

「おいっ！　このお便り、出所がハッキリしすぎてるよっ！」

「アレ？　絶対にバレないと思ったのに」

「どこをどうすれば、これでバレないと思うんだＹＯ！」

「動物はともかく、このまま終わってしまうのは寂しいので、
　男性キャラを１人だけご紹介します」

「和倉隆文（わくらたかふみ）です。
　亡夫の弟で、繭子にプロポーズを申し込んでいます」

「にゃるぅあああああ！！！！」

「なかじーのソーセージレーダーが
　ビンビンに反応しているなりぃぃぃ！」

「ボス！　それは、フランスパンという設定です！」

「コイツは危険な香りがするなり！
　絶対に、まゆタンに近づけてはいけないなり！」

「でも、寝取られないんですよね？」

「…………」

「おいっ！　沈黙するなＹＯ！」

「あ、すみません。
　最近、某オンラインゲーにはまって、
　寝不足なもので……」

バキィ！

「紛らわしいわ！」

「詳しく説明するなり！」

「ええっと……
　確かに隆文は繭子にプロポーズを
　申し込んでいますが……」

「そもそも、受理した時点でゲームオーバーになるので、
　そういったシーンはありません」

「逆に繭子とラブラブになって、
　隆文に見せつけてやりましょう！」

「そんなことができるんですか？」

「ええっ。今回は純愛物語ですからね」

「繭子とエッチしているところを隆文に見せつけて、
　精神的ダメージを負わせることができます！」

「それが純愛と呼べるのか、とても疑問です！」

「言えます！
　全てのエロシーンは、主人公のためにあるのですから！」

「それを聞いて安心したなり！
　これでａさんも、心置きなくプレイできるなりね」

「まあ、今の難易度だと、
　私でもクリアできませんけどね」

「うっ！？」

「発売までには、ちゃんとしたバランスに
　持っていきますので、ご安心ください！」

「エロシーンのチェックは背景チームを代表して
　なかじーがするので、すみやかに連絡して
　プレイさせるなりよ」

「あ！自分だけズルイ！
　だったらボクも、羽華ちゃんに猫耳と尻尾を
　生やしますよ！」

「勝手に生やすなＹＯ！」

「さぁて、これからますます忙しくなるぞっ！」

「って、もう一度聞くけど、うちの企画は
　優先順位が一番低いんだよね？」

「…………」

「てへ」

バキィ！

「Ｓｅｅ　ｙｏｕ　ｎｅｘｔ　ｍａｍａｎ！」