ランス10STORY

人間と魔物。
ひとつの大陸を分かち重ねてきた千余年の拮抗は、呆気なく崩れ去った ――

魔物界で最強の魔人と称されるケイブリスが台頭。 全てを掌握した彼は、大軍勢を率い人間界に侵攻を始める。 対する人々は国家間の諍いが絶えず、ただ蹂躙を繰り返されていた。

―― そして開戦から2週間、人類の死者数は凡そ1200万に達する。

この期に及んでも人々は結束できないまま、首脳会談は紛糾が続いていた。
人類滅亡――誰しもの心に最悪の結末が浮かびあがろうとしていたとき、

「おまえら全員、俺様の部下になれ。そうしたら魔軍なんぞ俺様が潰してやる」

声の主は、お供のシィルを従え冒険から帰ってきたランスだった。
騒然とする場内をよそに各国の首脳――

リーザス王国、女王リア・パラパラ・リーザス。
ゼス王国、副王マジック・ザ・ガンジー。
ヘルマン共和国、大統領シーラ・ヘルマン。
自由都市連合、代表コパンドン・ドット。
東の島国JAPAN、国主織田香。
世界最大の宗教AL教法王、クルックー・モフス。

――兼、ランスがモノにしてきた女たちは、全員その言葉に同意。
人類総統として最後の希望を託した。

六千年の間、ちっぽけな存在から苦節と殺戮を重ね頂点に立った男、ケイブリス。
唯我独尊、自分は天才、全ての女は俺のもの、自由気ままに生きてきた男、ランス。
かくして互いの種の存亡を賭け、退路無き世界で両雄は相対す。