あらすじ

和倉 繭子(わくら まゆこ)は結婚して間もなく、夫を人斬りに殺害されてしまう。
生きる気力を失くし、自暴自棄に陥った繭子は自殺を図ろうとするが、そんな彼女を一人の少年が救った。
加賀 伊佐武(かが いさむ)である。
その少年も繭子と同じく、人斬りによって両親を失くしていた。
通じ合うものを感じた繭子は、施設から伊佐武を引き取り、共に暮らすことを決意する。

それから十年が経ち、伊佐武は大人へと成長する。
繭子は、夫の弟で精神科医である和倉 隆文(わくら たかふみ)の助けもあって、何とか立ち直るが、その回復とは裏腹に、日に日に亡夫との記憶が薄れていくことに苦悩する。

そんなある日、伊佐武は神社の祠の前で、美しい少女と出会う。
伊佐武は、その少女が告げた言葉に衝撃を受ける。
「マユコは、じきに死ぬ」
心が無になったとき、精神の死が訪れると—。
その少女は、繭子を救う術を知っており、力を貸してくれると言う。
しかし、その方法とは、少女から性の手ほどきを受けるという、衝撃の内容だった。