おたがいを紹介してみた

「ももんがー」

「いきなりどうしたんですか?」

「何やら、ここでわたくしたちの紹介を
 行うようですわよ」

「あんまり枠が取れないからサクサクやれって」

「そういうことは早く言いなさい!」

「よーしあることないこと喋っちゃうぞー」

「やめなさい!」

「えー……皆さん。
 それでは少しお付き合い下さい」



楓

「わたしだ」

「フン、紹介するほどの人じゃありませんわ」

「この人は魔剣を操るちょう美少女。
 おまけにかわいい。キュート極まりない」

「自分で言ってどうしますの!」

「まぁまぁ……。
 仰るとおり、楓さんは可愛らしくて
 ステキな方ですよ」

「てれる」

「食べるしか脳が無いくせによく言いますわね」

「なんだと」

「最高でごはん5合食べたって書いてあるよー」

「オバケの●ちゃんですかあなたはッ!」

「たべるのはわたしの仕事
 つくるのは玲奈の仕事」

「やはり一度、格の違いを見せておかないと
 ダメなようですわね……」

「はいはい、次にいきますよー」



玲奈

「なぜわたくしが2番目……。
 正義側を先に紹介するのが普通じゃありませんの?」

「ぐー」

「すぐ寝ない!
 さっさと紹介しなさい!」

「怒りっぽい」

「うるさい」

「誰のせいですか!
 真面目に紹介なさい!」

「玲奈さんは勉強も運動もできますし、
 自らの使命に誇りを持ってらっしゃる、
 とても素晴らしい方です」

「可愛らしいところも沢山ありますし、
 面倒見もとてもいいんですよ」

「……面と向かって言われると照れますわね……」

「甘いものが弱点だ。
 スキだらけになるからそこが狙い目だぞ」

「よーし狙っちゃうぞー」

「……冷蔵庫のプリン取ったら承知しませんわよ」



雫

「おっぱい」

「まぁ」

「ですが……これは嫉妬して当然ですわ。
 失礼ですけど、サイズは……」

「秘密です♪」

「ボクもおねーちゃんみたいになれるかなぁ」

「紗緒ちゃんもすぐ大きくなりますよ♪」

「実はおっぱいが本体だったりして」

「ちょっと信じそうになりますわね」

「……そういう風に見てらしたんですね……。
 それより紹介……」

「あ、あら、すみません。
 雫さんは……文武両道、品行方正、容姿端麗、
 さらに家事までソツなくこなす……」

「やさしいし怒らないし」

「……マンガかアニメのキャラみたいだな」

「わ、私のことはそれくらいにして……
 次に行きましょう、次」

「おまけにちょっとミステリアス……」

「敵じゃなくてよかった……」



紗緒

「にひひー、やっぱりボクみたいなのも
 一人はいないとダメだよねー♪」

「……誰?」

「ひどいー!!」

「戸棚のオヤツは狙う、落ち着きが無い、
 しかもワガママで……まるで楓さんの
 ミニバージョンですわね」

「それ、紹介になってないんだけどー」

「いえいえ、紗緒ちゃんも魅力たっぷりですよ♪」

「さっすがおねーちゃん。
 見てる人は見てるんだよねー」

「まぁ……手のかかる妹のような感じですわね」

「……あんまり褒められてる気がしないけど、
 まぁいいや」

「しかしけしからん服装だな。
 おなかが冷えるぞ」

「へへー、おねーちゃん達にはできない
 ダイタンな着こなしで、お兄ちゃんのハートを
 がっちりキャッチ!」

「3人もムダな乳袋持ってる人がいるから、
 こっち方面ではボクの圧勝だよ!」

「ムダ……」

「好きで大きくなったんじゃ……」

「紗緒ちゃん?
 ちょっとこっちでお話しましょうかー?」

(退場)

「……雫の顔、笑ってたけどコワかった」

「まぁ……大丈夫でしょ」

まとめ

「…と、こんな感じで充分かしら」

「全然キャラ紹介になってないと思う」

「このメンバーが集まって、まとまるはずがないと
 最初から分かってましたわ。
 雰囲気さえ伝わればOKですわよ」

「玲奈の凶暴性は充分伝わったからよし」

「なんですってー?!」

「そんなわけで、こういう感じの『ももんが〜』
 よろしく頼む」

「ちょっと、勝手にまとめないでー!」

「……コホン。
 こんなわたくしたちですけど、
 よろしくお願いいたしますわ」

「いまさら遅い」

「遅くないー!!」

おわり