プロローグ
Prologue ――――――――


 寄生魔神と呼ばれる4体の魔神がいる。
 次元を越え唐突に出現し、破壊の為に忌まわしきモノを
 吐出し続ける。

 たとえ倒したとしても、違う次元のどこかに再び出現する、
 決して滅びる事のない厄介な存在・・・・・・


 とある次元の神々の世界に問題事が起こった。
 寄生魔神の1体の出現がそれなのだが、
 なんと、寄生した場所が一人の神の体内だったのだ。

 大巨体神ヴァルガ。
 文字通り山のような巨体を誇る神である。
 その体内はとてつもなく広大であり、
 また多種多様な環境が存在する。
 あたかも巨大な迷宮を思わせる構造になっているのだ。

 寄生魔神は、深き迷宮内に出現する事が多い。
 その為、巨神の体内を寄生場所に選んだのであろう。

 巨神の体内に出現したのは、4体の内の1体、
 魔神ポート・ヌーヌ。
 絶大な魔力を有する魔神の名に恥じぬ存在。
 そして、巨神の体内奥深くで忌まわしきモノを続々と
 吐出し始めたのだ。

 溢れ出す忌まわしき存在をほおっておくわけにはいかない。
 かと言って、迷宮を封鎖してしまうという手も使えない。
 巨神の身の安全を考えると、退治の手段は直接行って
 魔神を倒すしかないのだ・・・。


 神々の王である絶対神フラドは、その任を言い渡す為、
 日頃からフラフラと暇そうにしている、恋愛を司る男神
 マーティスを自らのところへ呼び付けるのだった・・・・・・