キャロットと軍曹 第二話 交わり



ベットから身を起こし、タバコをふかす軍曹。
隣には裸のキャロット。
潤んだ顔で軍曹に詰め寄る。
「ねえ、軍曹。あたしといつ結婚してくれるの?」
「もうすぐだよ」
「この間もそう言った。もうすぐっていつ?」
「もうすぐ」
「奥さんにわかれるっていったの?」
「言えるわけ、ねえだろ。子供の前でそんなこと言えるか」
「じゃあ、あたしはどうなるのよ」
「しらねえよ」
身を乗り出すキャロット。
「なによ、あたしとの関係、遊びだって言うの?」
「そんなこと、言ってないだろ」
「言ったわよ」
キャロットの脳裏に思い出がよぎる。
ポロンとの結婚式。
そこに乱入した軍曹。
逃げる花嫁。
ロマンに満ちた逃避行。
けれども、その後に待っていたのは。
ただれた愛欲生活。
「軍曹はあたしの体だけが目当てだったんでしょう!」
「うっせえな。お前は黙ってメガネでもかけてればいいんだよ」
キャロットの顔色が変わる。
キャロットは狂騒しながらナイフをにぎる。
「俺を刺すっていうのか?」
「あんたを殺してあたしも死ぬ」
「刺せるわけがない。お前は臆病だからな」
ナイフが軍曹の体にめり込む。
「なんじゃこりゃー!」
倒れる軍曹。
その横で、恐怖に震えるキャロット。
キャロットはそのまま逃げ出す。
軍曹は、タバコをくわえて言った。
「ごめんな、キャロット。こんなレベルアップ神で……」