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第二話
第三話
第四話
第五話

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超昂天使エスカレイヤー NEO
                      作 二次元人間

第三話
「俺は、今もこれからも結局。正義の味方のなりそこないないさ・・・」


 エスカレイヤー同士は共存できない。アイツが力をつける前に、
おれがあいつを殺る

「せいっ!!」

槍の一撃が、美咲に綺麗に当たった。それでもなんとか踏みとどまる。

「ちょっと待って、玲奈さん。何で私たちが攻撃されなきゃいけないの?同じエスカレイヤー同士でしょ」
「だから言ってるだろ、エスカレイヤー同士は戦い合う。
それがルールだって!」

  ー質量残像展開開始。なお制限時間は60秒ですー
頭の中にメッセージが流れる。この一分でケリをつける。




 「なんで?わからないよそんなの・・・」
モンスターを倒してからいきなり玲奈さんが襲いかかってきた。
今私は訳もわからず防戦している。
そして玲奈さんの動きが一瞬止まる。その瞬間・・・

「う・・・嘘・・・」

突然玲奈が六人に分身した。

「これで、終わりだ」

槍を構え、一斉に踊りかかってきた。

「きゃあああああっ」

四方八方から切り刻まれる。薄れていく意識、
そのまま倒れこむ。

「なんで・・玲・・奈さん・・・どうして・・・・」

美咲の唇が微かに動く。
その声に一瞬玲奈の動きが止まる。
しかし、そのまま玲奈は槍を美咲の喉下に突きつけた。

「ファイナルエスカレーション!!」

もうだめだ、そう思い美咲が目をつぶった瞬間。
突如玲奈の変身が解けた。

「ちっ・・・エネルギー切れか。運のいいヤツだな・・・」

倒れている美咲を尻目に玲奈はその場をさっていった。
倒れたまま美咲は、つぶやく。

「どうして・・・そんな辛い顔して・・戦ってるの・・・」





自分は、本当にあの後、止めを刺せたのだろうか。
バイクに跨り玲奈は、そう自問した。

「馬鹿馬鹿しい。俺はもう決めたんだ・・・」
ーどうして、そんな辛い顔して戦ってるのー

アイツの言葉が胸に響く。落ち着かない。

「くそっ!!」

訳も判らず、玲奈はバイクをとばした。





  ー身体再構築開始。所用時間3秒。終了ー
頭の中にメッセージが流れると同時に、体に傷は塞がった。
痛みはかなり残っているけど、何とかなりそうだ。
そして、変身を解いた。

「之ちゃん、大丈夫?」
「俺は平気だ。おまえこそ大丈夫か」

虚脱感せいか立ち上がることはできない。
地べたにねっころがる二人。

「大丈夫」?二人とも」

しばらくすると、後から追ってきた沙由香が息を切らせながら聞いた。

「はい、なんとか」
「玲奈は、やっぱりあなた達と戦ったの?」

美咲は、黙ってうなずく。そして、貴之は沙由香に掴みかかった

「どういうことだよ!エスカレイヤーは戦いあう?そんな話聞いて
ないぞ!おかげで美咲は死にかけたんだぞ!!」
「やめてよ、之ちゃん」

美咲は押さえに回る。しかし、沙由香はまったく動じずに貴之を
見た。

「それはいずれ判るは、知りたくなくてもね」
「なっ、そんな勝手な理屈」
「之ちゃん。もういい加減にして!」

美咲は、貴之を無理やり沙由香から引き離す。
まだ全快じゃないのか、そのままへたりこんだ。

「沙由香さん。一つ聞かせてください」
「なに?」
「玲奈さんは、信用していい人ですよね」

沙由香の顔に驚きが浮かぶ。

「そうね、確かに少し乱暴で、よくわからないところもあるわ。
でも、彼女は間違いなく自分以外の何かのため、
大切なもののために必死になって戦っている。
相手を傷つけても、それ以上に自分を傷つけても。
私は、信じられる。彼女に戦いを一番近くで見てきたから」

話している間は、空を見上げていた沙由香は美咲のほうに
目を向ける。

「それに、あなたの思っている通り、根は優しい人よ」
「やっぱり」

美咲はどこか満足げな笑みを浮かべて、沙由香の話を聞いていた。貴之は、話の流れが全然見えない。

「どういう事なんだ、美咲?」
「之ちゃんはわからなかったかもしれないけど、
玲奈さんは一瞬止めを刺すのをためらったの。
それに、モンスターと戦ったときと違って・・・」

美咲は、思い出したのだろうか一度言葉を切る。

「辛そうだったから・・・・」

笑っているのか、泣いているのかよくわからない。
でも、とても綺麗だと貴之はその時思った。
美咲は優しい。その優しさは、決して甘さではなく、
相手のことを考え、理解できるところにあるのだと思う。
そして、きっとそれは・・・

「強いんだよな、結局あいつは」

と、貴之が余韻に浸っていると、今気がついたという風に、
美咲が口を開いた。

「之ちゃん、沙由香さん、学校、どうしよう・・・」
「あ」





 沙由香の協力で、二人は歩行者の飛び出しあ原因の事故
にあったということで収まった。
授業にも5限目からのに間に合った。
そしてその夜。

「うん、だから何ともないってさっきから言ってるでしょ。
もう、本当のお母さんは心配症なんだから。
それよりさ、お母さん。今日は色々あったし、明日はお休みだから、今日は友達の言えに泊まることにしたのそれで・・・」

だんだん口ぶりが怪しくなってくる。それもそのはず、
ここは友達の家ではなく、貴之の家なのだ。
理由は言うまでもないだろう、それはある意味エスカレイヤーにな
った者の宿命だ。

「友達の家?言うならもっとマシな事言いなさいよ。
まったく美咲は、昔から嘘が下手なんだから。
もっとも、いい性質だと思うけどね。どうせ貴之君の家でしょ」

図星を言い当てられて、ますます口ぶりが怪しくなる。
ここまでくると「はい、そうです」といっているようなものだ。

「まったく、昔からあんた達はまどろっこしくて見てるこっちがヤキモキしてたのよ。
それがここまでねぇ・・・お母さん、刻の流れを感じるわ・・・
美咲、ちゃんと避妊はしないさいよ。それじゃあ、お休みなさい」

そういって電話は切れた。しばし呆然。

「お母さん。理解ありすぎだよ・・・」
「美咲、風呂空いたぞ」

貴之がそう言いながら電話のある居間に現れた。上半身裸で。
思わず顔を赤らめる美咲。
貴之の体は、全体的に細い。華奢といってもいいだろう。
しかし、それは限界まで絞り込まれた無駄のない体だ。
きっと、触ってみれば筋肉質なのだろう。特にスポーツなどをしていないにしては、いやしていたとしても 考えられない程鍛え抜かれた体だった。

「どしした、顔赤いぞ美咲。熱でもあるのか?」

その言葉によって、美咲は自分が貴之の裸をまじまじと見ている
のに気がついた。顔が茹蛸のようのさらに赤くなる。

「おい、ほんとに大丈夫か」
「う、うん。全然平気」

近づかれると、悪化するのは目に見えていたのであえてそう言った。

(なんか之ちゃんの体、下手な女の人のより色っぽいっていうか
何ていうか・・・)

などと、もんもんと考えていたがキリがないので美咲は、
ついに本題を切り出した。

「あのさ、之ちゃん」
「ん?なんだ」
「変身のエネルギーを溜める方法なんだけど・・・」

いろんな意味でふらつく足もとに気をつけながら、
貴之に耳打ちする。

「実は・・・」
「ぶっ!?」

貴之は、飲んでいたものを吐いた。盛大に。

「なんじゃそりゃ!?」
「私も、初めて聞いたときはびっくりしたよ」
「そんな話ありかよ・・・・」

貴之はかなり困惑している。まあ無理もない。

「之ちゃん、やっぱりダメだよね。こんなの・・・・
そりゃ之ちゃんだって・・・」
「そうじゃねえよ」

立ち去ろうとする美咲の袖を、貴之が掴む。
その顔は、さっきの美咲と同じく茹蛸のように赤い

「おまえはいいのかよ・・・あの・・・その・・・俺みたいなやつで・・・」

この言葉にせっかく元に戻った美咲の顔がまた赤くなった。
そして、貴之の手を握る。

「私は・・・之ちゃんだからいい」

貴之は、美咲を抱きしめた。

「あのさ、俺もこういうのは・・・初めてだから・・・その・・・嫌だったり
痛かったりしたら言えよ・・・あの・・・努力するから・・・・」
「うん・・・」

その夜。二人の行為はとても拙いものだったけれど、
それでもそれはとても温かく、幸せなものだった。






 翌朝喫茶店「亜莉栖」。そこに貴之はいた。

「おはよう。貴之君朝早いのね」
「日課でね」

貴之の沙由香に対する態度は、まだどこかそっけない。
そこにに店の奥から、玲奈が姿を現した。

「オマエ、天野とか言ったな。ちょっとこい」
「俺もあんたに用事があるんだちょうどいい」

二人は、店の外に出て行く。それを黙って見送る沙由香。

「一難ありそうね。でも、なんだか・・・」

沙由香は、カップを洗いながら少し微笑んだ。

「似たもの同士の姉弟みたいよね。あの二人」





「率直に言う。オマエ達はぱっぱとDDDをおいて、今までのことは
全部忘れろ。死にたくなかったらな」
「嫌だね」

貴之は即答した。

「はっきり言って、俺はあんたの事が信用ならない。
ただ、美咲や沙由香さんがあれほど信じているなら、
俺も信じる努力はしてみる」

ばきっ!

玲奈の拳が、貴之のみぞおちに叩きつけられた。

「遊んでる暇わないんだ。これ以上おれの邪魔をするな!」

さらに、パンチを叩き込む今度は顔面だ。

「俺達がなんの邪魔したっていうんだよ」
「オマエ達には関係ない!」
「おおアリだ!あいつは、美咲はモンスターから人を守る為に
エスカレイヤーになったんだからな!」
「はん、正義の味方にでもなったつもりか?」

さらに今度は蹴りがわき腹に決まる。

「オマエは人間を守る為に戦うと言った。ならモンスターは、
殺していいのか?アイツらだって生きる為に人間を襲ってる、
おれ達が生きる為に他の生物を殺すようにな。
それを悪だって言える奴は一人もいやしない。
第一、オマエたちはその安っぽい正義感で、人を殺せるのか?
それぐらいできなきゃこの戦いは生き残れない!」

止めとばかりに玲奈は、
貴之の顔面にパンチを再び顔面に叩きこむ。
しかし、それは途中で止められた。

「悪いのかよ・・・正義の味方で悪いのかよ!!」

受け止めた玲奈の拳を握りしめる。

(コイツ・・・なんて力だ・・・・)
「確かに、一之瀬。あんたの言う通りだ。
でもな、そんなもんは理屈なんだよ!!
目の前で人がモンスターに襲われてるんだ。
見殺しにできる訳ないだろ!モンスターにだって生きる権利が
あるだろうさ、でもそれは人間だって同じだ。
だから戦う、それが・・・」

玲奈は、一瞬たじろいだ。

(気圧されてる?おれが?)
「それが、俺の正義だ!!」

貴之は拳を握りしめる。それは空手の正拳突きの型になる。

「俺に女を殴る趣味はないがこれは、
俺自身の『決意』のつもりだ。受け取れよ」

短い呼気と共に貴之の拳が、玲奈のみぞおちに抉りこむ。
そのまま玲奈は倒れこんだ。

「少し、本気出しすぎたか・・・」

貴之は、玲奈を負ぶって「亜莉栖」へと向かった。





 「もう〜之ちゃん、先に行っちゃうなんて酷いよ」
朝、目が覚めたら隣にいた之ちゃんはいなかった。
目の前におしそうな朝ごはんを残して。

「それにしても、之ちゃん料理が得意なんて初耳だったなあ。
なんか、私の出番なくちゃうよ」
「戦え・・・」
「え?」

そこには一人の男の人がいた。金髪で古いトレンチコートを着た

「おまえが新しいエスカレイヤーか。
言っておく。最後に存在できるエスカレイヤーはただ一人
エスカレイヤーを倒すんだ。戦え」
「あなたは・・・誰・・?」
「柳瀬恭平」

そして、男の人は、消えた。

「柳瀬・・・。沙由香さん・・・?」


次回予告
「そう・・・私の夫だった人よ・・・」
「あなたもエスカレイヤーなの?」
「フォトンスプレッドー!!」
      ーもう戦うしかないんだー



二次元人間エセSF講座
第二回『変身の仕組み』

 このコーナーの二回目のお題。これを説明するには、
柳瀬恭平博士が提唱した。
「世界演算理論」の説明が必要です。
(これが、ほとんど全てのSF設定のキモ)
掻い摘んで説明すると、
「世界は有(1)と無(0)の二進法によって構成される
多元方程式の解である」
という理論です。人間も、物理法則も全てその方程式を構成する式の一部にすぎず。しかるべき式を演算し、この世界に対して出力すれば一切の物理現象を支配できるわけです。
当然学会からは無視されています。本人も承知のようです。
第一、これを行うには莫大なエネルギーと、人間の脳のように
応用力に富み、コンピューターのような記憶力と処理能力を
持った演算装置が必要です。
だから、まともに使えるのはDDDがあるエスカレイヤーと
本能的にそれを行うモンスターだけです。
本編のネタバレになりますが、エスカレイヤー全員が持ってる
演算装置の名は「System FM77」です。
(DDDの内部にある)
 話がようやく、変身の方に向かいます。
それは、DDエネルギーを使って、この世界の存在エネルギーを質量変換して、エスカレイヤーのコスチュームというよりアーマーにしているわけです。
エネルギー=質量×光速の2乗ですね。
何故、周りから集めるかというと、実際高次元の存在エネルギーにより発生するDDエネルギーは、我々の次元の存在エネルギー
よりべらぼうにエネルギー密度が高く、少ないDDエネルギーで多くの存在エネルギーが集まります。そして、残りのDDエネルギー
を出来るだけ、物理法則の書き換えにつぎ込めるようにしている
わけです。(これが一番エネルギーを喰う)
 次に忘れちゃいけないのが論理回路。
これも「世界演算理論」の一部で、簡単に言うと物体に
「硬い」とか「軽い」とか言う『属性』を付与するものです。
これは、原子レベル、量子レベルで刻める代物で、
エスカレイヤーのアーマーには形を維持する為、防御力を上げる
為のものが刻まれています。この回路はほおっておくと、
自然消滅するのでDDエネルギーを与えて維持させる必要があります。
何!?「ウ○ザーズブ○イ○」!?知らないよ!(汗)
            ー講義終了ー

次回は「モンスターとは何か」です。