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プロローグ

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 むかしむかし。
 
 ある国に、一人の美しい娘がおりました。
 
 彼女は、国でも有数の裕福な家に生まれ、優しい両親に愛されて育ちました。

 ところがある日、優しく美しかった母親が、急な病で亡くなったのです。
 悲しみ嘆く彼女を見て、まだ男盛りの父親は、後添いを迎えることにしました。
 
 新しく後妻に入った女性は、前の母親に勝るとも劣らぬくらいの美貌でしたが、心の中は腐っていました。
 彼女と、彼女の連れ子の3姉妹は、そろって欲張りで、底意地が悪く、虚栄心の高い浪費家だったのです。
 
 意地悪な継母と、3人の義理の姉は、新しい家庭で自分達の居場所を確保するため、彼女の父親を籠絡する一方で、彼女に対して、ありとあらゆる嫌がらせをしました。

 食事の中に虫を放り込み、部屋の中を荒らし、気に入ったものは取り上げて、前の母親の形見は難癖つけたあげくにゴミの日に出すという念の入れようでした。
 
 あまりの仕打ちに、彼女は何度も父親に訴えたのですが、継母と三人の姉は役者が上でした。

 逆にいじめられたと父親に訴え、彼女は性格が悪いと決めつけて、4人そろって父親の前で泣いてみせたのです。
 
 継母の夜のテクニックに夢中だった父親は、実の娘である彼女を怒り、そんな性格に育てた覚えはないと言って、次第に彼女を疎んじるようになりました。
 
 絶望に打ちひしがれた彼女は、唯一のこった母の形見のセーラー服を抱きしめて泣きました。

 いつか、父親の目が覚め、もとの生活がもどることを祈りながら。
 
 しかしある日の事。
 
 屋敷を響き渡る断末魔のうめき声に、あわてて父親の部屋に飛び込んだ彼女が見たものは、ベッドの上でこときれている、無惨な父親の姿でした。
 
 仰向けに倒れている父親の上では、後妻がなおも、逞しい尻を縦横に動かしていました。
 しばらくして絶頂に達した後妻は、背筋を伸ばし、体をびくびくと震わせました。
 そして、彼女の方を振り向きました。
 目があったとき、彼女の背筋は凍りました。

 継母は、笑っていたのです。
 
 
 
 その日から、彼女の運命は、加速度を増して転げ落ちていきました。
 
 家屋敷を含む全ての財産は、後妻とその連れ子のものとなり、彼女の持ち物は、全て取り上げられました。

 そして彼女は部屋を追い出され、厄介者として、汚い屋根裏部屋へと追いやられました。
 行くあてのない彼女は、使用人以下の扱いを受ける毎日を送るしかありませんでした。
 
 毎日毎日、学校も行かせてもらえず、奴隷のように働かされた彼女は、ほこりやかまどの灰で薄汚れていきました。

 いつしか、彼女は、侮蔑をこめて、『シンデレラ(灰かぶり娘)』と呼ばれるようになっていました。

 そして……


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