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最終章

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 悲鳴が聞こえた。
 
 「あら?」

 居間で読書していた遼子は、首をめぐらせて、柳瀬家の気配をうかがった。
 なにやら暴れる音がする。
 
 再び、悲鳴が聞こえた。

 すぐに、静かになった。


 
 遼子は納得したようにうなずくと、小娘のように頬を染めた。
 

 「やだ……朝から激しいわね」


 ふふっ、と微笑む。
 
 「若い人って、凄いわね」

 独身者には耳の毒とばかりに、遼子はヘッドホンを装着した。
 お気に入りのCDをセットする。

 そのまま、遼子は読書に戻った。

 夏の一日は、始まったばかりだった。
 
 
 −完−


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