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900年越しの恋を成就させた恋人たちが口づけを交わしているそのころ……。 Act1.再醒(めざめ) ……堕ちていく……どこまでも、どこまでも…… (−ああ……ここは……) どこなのだろう? (ワタシハシンダハズナノニ……) そう……わたしは、死んだ−滅亡ぼされたはず。 「…ハ、マハ、マハったら!!」 (え……?) 自分の名を呼ぶ、聞き慣れた声に彼女は耳を疑った。 「バウヴ……」 自分と最も親しい、双子の姉の名前を呼ぶ。 「よかった、気がついたのね」 安堵のあまりか、バウヴはマハの首にしがみついてくる。 (涙……? そんな!!) ハッ、と気づいて身を起こす。 (わたし……生きている!!) 意識がはっきりしてくると同時に、さまざまな疑問が湧き上がってくる。 「どうして? お母様の命令で、六つ星衆は滅んだはずじゃあ……」 「消滅んだわよ、確かにね」 背後の闇の中から、突然声をかけられる。 「脅かさないでよ、クドルシュチス」 「その呼び方はやめて!!」 少女は声を尖らせた。 「私は二宮亜沙子よ!!」 だが、すぐにその声が勢いを失う。 「……少なくとも、今はそうありたいと願っているわ」 クドルシュチス−いや、亜沙子の声には、紛れもない自己嫌悪の色が 「あなたもいるってことは……他の3人も?」 「たぶんね。少なくとも、ドゥルジはあなたたちより前に再生したわ」 「再生?」 「ええ。マハ、一度は滅んだはずの六つ星衆が、こうして現世にいるのは 亜沙子は逆にマハに問う。 「お母様が産み直したから……ってわけじゃなさそうね」 「それどころか、ディアドラの気配も感じないでしょう」 そう言われれば確かにそうだ。生まれた時から、どこまでも張り付いて そうだ、思い出した。ディアドラは、シュラの精によって霧散したのだ。 「これは推測でしかないけれど……ディアドラが滅びたとき、シィア姫の魂 「そっか、だから……」 突拍子もない考えだったが、彼女たちの存在がそれを証明していた。 「ドゥルジは……?」 亜沙子が答えるより早く、当の本人が顔をだす。精神を操る女ドゥエンディ 「−“勇気"です」 小さな声で、それでもはっきりとショートカットの髪の娘は答える。確かに、 「すぐに、フェンリルたちも再生するでしょう。どうやら先に滅んだものほど、 ようやく泣きやんだバウヴが、涙を拭いながら言った。 × × × × × × × × × × × × 「で、どうするのあななたたち? 私はパパたちのもとへ帰るもりだけど」 最後に一の星ドゥールガーが覚醒するのを待って、亜沙子は他の5人− 「さぁてね。ま、あたしゃ、化け物じみた体力以外にゃ、もともとこれと フェンリルは、どこかふっきれたような表情で答える。もともと、さっぱり 「−わたしは特にないけど……できたら、鳥や花に囲まれてひっそりつつ いかにも、ドゥルジらしいささやかな夢だ。ただ、それをはっきり口に出し 「あたし……シュラに会いたいな。ドゥエンディじゃなく普通の女の子として」 マハは、チラリ亜沙子のほうをうかがう。 「あの人に花梨がいることはわかっているけど、でも好きな気持ちは止められ 亜沙子は苦笑した。 「その件に関して、とやかく言う権利は、今の私にはないわ。バウヴは……決 「もちろん!!」 「あ、じゃあさ、いっそのこと、みんなこの街で一緒に暮らさない? 「そうだな。どこぞの空き家に引っ越してきたことにすれば−」 「家族ができたみたいで、なんか目新しいですね」 マハの提案に、フェンリルとドゥルジも乗り気だ。これも、互いに反発しあ 「ヤレヤレ……あんたたち、それでも誇り高い、六つ星衆の一員なの!? 「あら、別に構いませんのよ、ドゥールガー姉様だけここで別れても」 ちょっと意地の悪い笑みをマハは浮かべた。 「もっとも、妖力を使えない、ちょっと毒薬とムチの扱いがうまいだけの女性 現実問題を指摘されて言葉に詰まったドゥールガーに、追い打ちがかかる。 「ま、こいつなら、いざとなりゃ、SMの女王様としてりっぱに生きてけるさ」 「そうだね、こんなエッチな体つきの女性を風俗関係の人間が放っておくわけ フェンリルやバウヴの露骨なからかいは忌々しいが、マハの言葉の正しさは 「フ、フン、わかったわよ! 姉妹ゴッコでも何でもやってやろーじゃない!!」 豊かな胸の前で腕を組み、そっぽを向きながら負け惜しみを言う「長姉」の姿に |