大悪司〜小原小春とイハービラMe〜
イハービラが受話器をとる。ちらりと時計を見ると午前一時を五分ほど過ぎていた。

「もしもし。メッコ−ラボ第一研究室だが」
『もしもし。夜分遅く申し訳ございません』
「かまわんが………どちらだね」
『わたくし悪司組に所属しております小原小春と申します。申し訳ありませんがイハービラMe様にお取次ぎ願えますでしょうか』
「イハービラは私だが」
『あら失礼しましたわずいぶんとお若い声でいらっしゃいますのねふ……ふ………ふ………』
「それでなんの用かな、小原小春」
『はい………先日そちらからお借りしたキャットちゃんの事で少々』
「キャット……B3号か」
『はい………聞くところによりますと、キャットちゃんは交わった殿方のモノにその………毒を注ぎになると。それで私どもの方に少々の被害が出ておりまして』
「うむ………しかしその話はすでに悪司と」
『そのことではございませんの。薄汚いブタのことなんかでお手を煩わせたりしませんわ。
私がお聞きしたいのは、その………毒を含んでいるのは、アソコだけですの?』
「………失礼。話が見えてこない」
『つまり、お口にも毒は含まれてますの?』
「………いや、そんな事はないが」
『そうですの……それはそれは……ふふふ………ふふ…………ふふふふ』
「しかし、君はなぜそんなことを」
『だ、そうですわ。キャットちゃん。さあ舐めてさしあげて。
(はぁい………う……うむ…………んく……)
(おうっ……)
そうそうお上手よ………初めてとは思えないわ………
(うむ………むく………ん…)』
「き、き、ききき貴様何をしている!!!」
『何って……………おわかりになりませんの?ほらキャットちゃん、休んじゃだめ』
「わ、私の、私のB3号を………ゆ、ゆ」
『落ち着いてくださいな………お綺麗な声が台無しですわ……うふふ…………
ああ…………それと、こっちのほうが大事なのですが、おしりに方にも毒が?』
「この、このサルが、私の芸術・・芸術品を………」
『………………………挿れてさしあげて。
(おっす)
(え……あ……な、なに、小春さ………あ、あ、あ、あ、あう!)
苦しい?
(あう、あ、ああ、痛、痛、や、やだ、あ・・あうう、うあ、うああああああ!)
苦しいの?キャットちゃん』
「………B3号………」
『(あう!あっ………あっ………………かはっ……くあっ……)
そう、そうよ………キャットちゃんはもっと苦しむの…………でないと………小春つまんない……………』
「説明しろ、小原小春」
『………あら?何かおっしゃいました?』
「説明しろといったんだ小原小春!私が貸した実験体で何をしている!私がお前にいつそんな権利を与えたんだ言ってみろ!!」
『説明………説明?ふ………うふふ………うふふ……………お二方止まりになって。キャットちゃん、ほら、生みの親のイハービラ博士よ。
(は、はかせ、ですか?……はい)
 もしもし、博士?……あふっ……こんばんは………』
「B3号!任務の全てをキャンセルする!直ちに帰還しろ!」
『あ……き、かん?あ………あう………あうう!
(誰が動いていいって言いましたの?)
(うっす、すんません)
(ねえキャットちゃん。博士にキャットちゃんが今何してるのか説明してあげて)
はい、説明……あはあ………
(じゃあまずは服装からよ)
はい……えっと……あの……今は、ネコの耳をつけて、あと、くつしたも履いて……あとは……………
(あとは?)
あと、ほっぺたにヒゲ書いて……それだけです。
(パンティーははいてないの?)
……はいてません……
(ブラジャーもしてないの?)
してません………普段からしてません……
(博士にちゃあんと説明して)
はい……今、ブラジャーも、パンティーもはいてません………すっぽんぽんです………
(うふふ……すっぽんぽんなのね、キャットちゃん)
はい………』
「B3号、誰が説明しろといった!命令は即時帰還だ!もう一度いう!即時帰還だぞ!」
『(それでキャットちゃんは何をしてるの?)
あの……あの………あの………おしりに、あの………
(おちんちんを挿れられてるのね)
はい、おちんちんを………………挿れられてます。
(右手で何をしてるの?)
あの……おちんちんを……………その………
(しごいてるのね?)
はい……しごいてます。
(おしりに挿れられてどんな気持ち?)
はい……あの、痛いです。
(気持ちよくないの?)
あの……痛くて、気持ちいいです。
(はじめてなのにきもちいいの?)
………………はい。
(うふふ………初めてでおしりなのに気持ちいいの?)
はい………初めてで、おしりで、気持ちいいです……。
(動いてさしあげて)
(うっす)
あ、ああああ、あう!!ああ、ああ、ああ、ああ………
(もっと激しく)
ああ、あああ、ああああああああう!ああああああああ!』

『Pu―――――――――――――――――――――』
真夜中のラボラトリーに、秒針の音と電話の発信音が無表情に響いている。
イハービラが受話器を落とす。コードは床に届くにはわずかに足らず、受話器はぶらりと力なく垂れ下がる。
「…………負けた……」
イハービラは呟いた。もはや、悔しいとすら思わなかった


「若。報告があります」
「島本か。どした」
「イハ―ビラMeが引退するそうです」
「………はあ?」
「カリフォルニアでオレンジを作って余生を過ごすそうです」
「そうか…」
「どうなさいますか?」
「………ご愁傷様ですと、伝えておけ」



後書き

はじめまして、代走要員と申します。
「本編ではからまないキャラ同士が出会う」というテーマでショートショートを書いていく予定です。初心者ですがどうぞよろしくお願いします。
現在ある構想は「タマネギと武田のぞみ」「盾と柳秋光」など数点。
発表時期の公約はできません。申し訳ありません。